子どもの頃に家出したとき、二度と帰らないと思ったけれども行き先がなくて遠くへも行けなくてどこへ行ったらいいかわからなくて、自分の無力さに失望したことがあります
トイレの鏡に映ってた自分の顔、くたびれて神経質そうで眠そうで不幸せそうで、本当に気持ち悪かった
灰皿のそばでニコチン摂取してたら知らない男の子が「ほらっ!」って
クワガタムシを見せてきたので「すごいね」ってわたしは笑っておいた
昔手に入れられなかったものを今になって買ってるので、今手に入れられずにいるものを10年後になっても追いかけてるのかもしれない
螺旋階段は周回遅れでわたしだけが見下ろされている